30歳からのブログデビュー

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【読書の秋〜本を読もう!】①機械/横光利一

目次

 

1.ごあいさつ

読書の秋ということで、最近結構本を読んでいます。

 

そこで、読んで感じたことを備忘録がわりに書いていこうと思います!

 

最近どんどん寒くなっているので、うかうかしていると「読書の秋」が終わってしまいそう…笑

 

2.機械/横光利一 

機械・春は馬車に乗って (新潮文庫)

機械・春は馬車に乗って (新潮文庫)

 

 

横光利一は、明治生まれで、昭和に活躍した作家です。

 

小説の神様というと志賀直哉が有名ですが、実は横光利一もそう呼ばれていたんですね。

 

その代表作が「機械」ですが、主人公が働くネームプレート工場を舞台に、登場人物たちの心理が細やかに描かれます。そして最後の事件で、主人公はちょっと正気を失っているのかもしれません。

 

ほとんど改行がないのですが、読みやすく、緊張感あふれる内容となっています。

 

3.本作のおもしろポイント

本作では「4人称」が使用されています。

 

4人称って、ちょっと聞き慣れないと思います。

 

本作では、事件の当事者である過去の私が1人称で、現在の立場から過去の私が経験した出来事を語る「私」が4人称となります。

 

でもただ単にこの構造が4人称というわけではなく、ショッキングな出来事によって、私にある種の分裂が起きたからこそ、4人称が成立していると言えそうです。

 

「あんな不可解なことを経験したのは本当に私なのか?」…そんな、乖離の感覚なのかもしれませんね。

 

***

 

江戸川乱歩なんかがお好きな方なら、きっと楽しめる作品ですよ!^^