かなりとりとめのない話
1
陛下がお気持ちを述べられ、イチローが偉大なる記録を達成した。
もう、夏は本番。
しかし、うかうかしていると、あっという間に秋が来て、冬が来て、1年が終わってしまう。
仕事の忙しさで、3年ほどそういう時間を過ごした。
2
酒が嫌いかもしれない。
…自分は酒があんまり好きではないのかも。
ということに数日前気付いた。
思い出すと、酒を飲んで気持ちよくなったことがあまりない。
気持ちよくなったとしても、気持ち悪さやだるさが先行してしまって、あんまり良い結果をもたらさない。
タバコは止められないがぶっちゃけ、酒はなくても生きていけるのかなという気がしている。
日本のサラリーマンたち。…日本のお父さんたちは、飲みたくない酒を飲んで、必死に仕事をしているのだ。そう考えると、それは、なんてかわいそうなのだ、と思う。
数日前、とある飲み会に参加して、思い知った。
そんなかわいそうな人達を、間近に見たのだった。
その日は、歩いて帰路についた。
バスも電車もなくなってしまい、タクシーで帰る方法もあったのだが、なんだか歩いて帰りたい気分なので、8キロメートル、2時間程度を歩いた。
もう二度と、一生、こんな飲みには参加しない、と心に誓った。
ちょっと変わった飲み会だったのだが、それを主催していたのは、父親だった。それで余計に、腹立たしいというか、悲しいというか…。
大変申し訳ないが、父親に対する哀れみのような感情が湧いてきて、複雑な気持ちになった。
3
今、こんな本を読んでいる。
トータルではなかなか面白い。
こういうのを読むと、ちょっと中2な気持ちになる。
実際に、昔のことをいろいろ思い出した。
とにかく、何かと苦労した。
結構大変で、なんとか生き抜いてきた、というかサバイブしてきたという印象だ。
イヤな30年間だったとは言わない。
イヤなこともあったが、楽しいこともあった。
とにかく、いろいろあった。
葛藤をこじらせて大変な時期もあったけれど、結局その根底にあったのは(たぶん今もあるのは)「属しきれない」という感覚かもしれない。もちろん、それを保留して、うまくやることもできるようになったけど…。
不思議だけど、30歳になって、やっと「0」になった感じがする。
フラットになったというか、わだかまりもないというか。
そうすると自分の人生は「マイナス」からはじまっていたのか?
たぶん、イエスだ。
でもたぶん、今の日本だと、人生がマイナスから始まる人のほうが多いのではないか。そんな気がする。
しかしそれは、金の有無じゃない。
金がないからマイナスとか、そういうことではない。
「周囲から理解されない」「辛いけど助けて貰えない」…。
そういう環境かどうかという話だ。
でもこれは、体験者の主観であって、周囲の人の目には「ごく普通の子」「ごく普通の家族」に映っていたりする。
4.
人生が(たぶん)マイナスからはじまって良かったのは、簡単に何かを信用しなくなったことだ。
ブランドとか、一流大学、一流企業とか、年収○○万円とか。
「今イヤな目に遭えば、将来幸せになれる」とか。
大人は嘘をつく。
なぜなら、多くの大人は、本当は何も知らないのだ。
あるいは、自分を狡猾なやり手か何かと勘違いして、巧みに誘導しようとするのだ。
自分が大人になって、そのことがよく分かった。
もちろん子供よりも「知恵」はある。
単純に経験値が少し高くて、ちょっとだけ社会を知っているからだ。
けれど、その子に秘められた才能とか、信じられないほどの想像力を、場合によってはキャッチできないこともある。
「何かを知っている人」は、年齢に関係なく、それを知っている。
子供はたぶん、大人が邪魔しなければ「それ」を持ち続けることができる。
自分としては「教育を掲げる大人は、多くの場合、子供の害にしかならない」と思っている。
教育現場が崩壊しているのは、そもそも「大人が子供を教育する」というモデルが幻想で、不可能だからだ。
自分は、親戚の子供と話す機会が多いが、正直「子供から教えられる」ということが圧倒的に多い。子供のほうが、詩的で、新鮮な世界に住んでいるし、実にいろいろなことに気づいている。もしも、子供を単に世間知らずで、何にも分かっていないと思っている大人がいるなら、その人はたぶん親失格だし、教師失格だ。
5
ふう。寝よう。