30歳からのブログデビュー

アラサー男があなたに贈る現代版「徒然草」(つれづれぐさ)

NHK「縮図ニッポンの衝撃」を見て思ったことの話

1.

 

NHK「縮図ニッポンの衝撃」は大変興味深い内容でした。

(「テレビなんか見なくていいか」と前にブログで書いたばかりですが…笑

仕事をしながらだと結構テレビは助かりますし、何より、夜中にあんまり出歩けない南の島では、やはり欠かすことのできない娯楽なんだな、と実感しています)

 

この番組の要点は「東京主導型成長モデルが近いうちに崩壊するよ」ということかと思います。

 

東京の人口が100年程度の国勢調査以来、今年(2016年)初めて減少したとのこと。

 

豊島区が例になっていますが「そこで働いている若い人たちの年収が低く、税収が望めず、区のサービスにも影響が出るだろう」という、かなり深刻な状態に。この動きは、東京全体に当てはまりそう、ということらしいです。

 

それで、現実的にお金がないと、インフラ維持も困難になってくる。

 

夕張市などの現状を見ていると、団地の大幅な規模縮小により、住んでいる老人を追い出したり(住まいを移るように説得していたり)するわけです。それで、それを間近に見て来た子供達は、進学などを機に市を出たいと考え始めている。(アンケートでは、地元への高校進学を希望する生徒は33%にとどまった。…子供達も希望を持てないでいる。…あと、雨漏りがしてもそれを直せない保育園にいる園児たちを見ると…ちょっと涙が出そうになる)

 

2.

 

思うのですが、バブルのように潤沢に金がある時代ならまだしも、今の時代、過疎地域などの税源のない地域は、原理的に存在できない。少なくとも、自治体の元、公共サービスが提供される最低限快適な環境としては、ほぼ存在できないわけです。

(「憲法や法律で権利が定められている」というのと「実際に実行される」というは別です。金があればできるし、なければできないという、身もふたもない理由です。)

 

小飼弾さんや岡田斗司夫さんがどこかで言っていたと思いますが「美しい田舎」「素敵な田園風景」は、素朴な貧しさの象徴ではなく、今ではむしろ「贅沢の象徴」になっている。(過疎地域や限界集落だと、耕作放棄地や荒れ地も増えているようです)

 

人口があまり過密じゃなくて、住みよくて、コミュニティもある。

安心して子育てできる。

 

…そんな理想の環境を求めて「移住」をする人が多いようですが、実際に今起きている現象って、ほとんど「難民大移動」と形容しても、そんなに外れていないと思います。

 

自分は、どちらかというと、このような動きはまっとうというか、当然のことだと思いますが、客観的にこの国を俯瞰すると、ほとんど「非常事態宣言」が発令されてもおかしくないくらいの状況なのでは…と思ったりもします。

 

それで、人気のある住みよい環境は、自然に人が集まり、新たなコミュニティを形成していくでしょう。あるいは、自分がいる南の島のように観光地としてやっていける可能性がある。(実際に民泊で村おこしをして成功している高齢者集落がすでにあるようで、びっくりしました)

 

しかし、ものすごく悲しいことですが、将来的に現実的なビジョンを考えると「老若男女の大多数は、都市に住み、農業・漁業など特別な職業に就く人のみ田舎に住む」という動きが、政策として推し進められる可能性があるかもしれませんね。

 

農業・漁業など特別な職業に従事しないにも関わらず、自然が豊かで環境の良い場所に住もうという人には、凄まじい住民税などが課される…なんていう未来はあるかも。都市への人口集中は、コストをまとめられ、調整もしやすくなりますので。

 

3.

 

こんな時代・国をどう生きていくか、ということは、ある程度考えるべきかもしれませんね。

 

特に、これから本格的に生活・暮らしを立ち上げていかなければならない若い人たちは…。